「明日?明後日??いつだっけ???」
「サインもらえるの?どこに書いてもらおうかな~。」
「絶対一点は取るから!」
6日に近づくにつれ子どもたちがソワソワし始めます。
それもそのはず、
埼玉県 青少年夢の配達便事業「元全日本卓球チャンピオン・齋藤清選手の
卓球教室」があるためです。
開催は9月6日10:00~12:00、
そして参加者申込者は、小学生7名・中学生6名でした。
またボランティアという事で卓球経験者の方4名が
サポートに入って下さいました。
子ども達の声からも分かるように、芝児童センター内での卓球熱がますます
上昇して来ています。
更なる興味を持ってもらいたいと思い今回ご協力頂きました。
※普段の様子は先のブログ[芝児童センター卓球大会]をご覧ください。
さて齋藤選手がいらっしゃり、子どもたちのテンションもすでに最高潮に!
お話しもそこそこに活動に入ります。
ウォーミングアップとして、
○首周り
○肩まわり
○腰回り
そして忘れてはならない、
○フットワークのための下半身の柔軟運動
もきっちりと行っていき、入念にほぐしていきます。
基礎となる部分
○持ち方
ペンホルダー、シェイクハンドそれぞれで異なります…が、
ここは子ども達もきちんと知っていました。
○打球フォーム
向かってくるボールに合わせて振ることも大切ですが、
・両手で△(三角)をつくる
・腕をまっすぐ下ろし、まっすぐに振り上げる
・足の位置やへその向き
など基礎練習の素振り。さらにその前段階としての動きを順序立てて
行っていきます。
「さんかく、さんかく。」
「まっすぐ、まっすぐ。」
一見すると面白い動き。
ですが、それを自然のフォームとしてボールを捉えると…?
フォームの確認をみんなで行ったところで、齋藤選手による実演です。
『ボールを痛めつける様に打つのではなく優しく接してあげると、
素直に飛んでいくからね。』
ボールが当たり前のように台を行ったり来たり同じところを飛び交っています。
それでは、実際に打球に合わせて打ってみましょう!
「わわっ!?」
へそをボールを打ちたい方に向け、
ラケットを90°に構えて、腕を伸ばしながらボールに当てるだけ。
[ショート]
口で言うのは容易いですが、
なかなか思うようなところに思うような球質でボールが打てません。
『へその向きは?』
『腕をまっすぐね!』
見ていると齋藤選手の声掛け通り
必ずどこかの要素にブレがあり、言われたことを正確に
再現できていませんでした。
頭で分かっていても身体で表現・再現できるかどうかはまた別問題。
「腕を伸ばす伸ばす…。」
待っている間、呪文のように齋藤選手に言われたことを呟きます。
繰り返し繰り返し…。
同じ動作に取り組み、動きを身体に覚えさせていきます。
またその同じ動作にチャレンジできるのも、
配球する斉藤選手のボールに毎回まったくブレが無い事によって
実現できていることも忘れてはいけません。
それが分かるボランティアさんは、別の台で子どもたちの相手をしながらも
横目で、学ぼうとしています。
『いいね!天才だね!』
打ち返せたことと、褒められたことで笑顔に!
反対に失敗しても次の順番が回ってくるまでに、自分でフォームを確認します。
例えば自分からボールに回転をかけたり
相手の球質に合わせて打ち返したりするのに
様々な基礎・技法を教えて下さいました。
○相手のドライブ[順回転]には→上から抑える様に打つ
○相手のカット[逆回転]には→ラケットにボールを乗せ(るイメージで)被せる
「そうなんだ、だからか‥。」
普段は好きで行っている子どもたちも、卓球の原理原則は習っていないので、
新鮮な情報として一つ一つ吸収していきます。
齋藤選手が3点取る前に1点をとろう、という時間があったのですが、
なんと齋藤選手のサーブのみで、時間のほとんどが終わってしまいました!
『どうだ、取ってみろ』
と言わんばかり。
サーブのスピード・コース・回転・緩急、
力の一部分を直に体験させていただきました。
一球も打ち返せなかったにも関わらず、子どもたちはキラキラした目を
していました。
「うわっすげえ!」
「どうやって打っているんだろう?」
「やっぱり練習なのかな。」
大人の姿から感じることは多かったようです。
最後のお話では、
夢を持つことの大切さ
諦めずにその夢に向かって努力を継続していくことの大切さ
たとえそれが叶わなくともそこに向かって経過(プロセス)の大切さ
一言一言に齋藤選手の紡ぐ想いに、子ども達は真剣に聞き入っていました。
まさに今の姿勢こそが、彼らのこれからの「夢」を創っていくように感じました。
齋藤選手ありがとうございました!!
宍倉 鉄平(10)