3月11日(金)午前10時~11時30分
参加者数 大人14名 (託児14名)
救急救命講習会はパパ向けとママ向けを年に各1回行っています。
前期にパパ向けを行ったので後期3月はママ向けです。
託児付きの講習会で、いつもはなかなか定員にならないのですが
今回は参加申し込みが多く、定員10名の枠を拡げ14名まで受け付けました。
救急救命講習会は東松山市消防署から救急救命士の方をお呼びして
乳幼児の「心肺蘇生法」「誤飲時の対応」「AEDの使用法」を学びました。
◆まず子どもの人形を使って「心肺蘇生法」を勉強します。
心肺蘇生法とは胸骨圧迫と人工呼吸の事を言うそうです。続けて練習するのは難しいので、
まずは胸骨圧迫を練習します。
「胸の真ん中を垂直に押せば肋骨が折れることはないです。腕を伸ばすと押しやすいですよ」など
やり方のコツを教えて頂き、実践練習しました。
子どもで出来たら、乳児の人形です。
乳児はもっと体が小さいので難しそうです。
ママから「あんぱんまんの歌くらいのリズムがちょうどいいねー」と話が出ていました。
それくらい冷静に対応出来たら良いですね。
なかなか出来ないママが「助けられない~」とうろたえていたら、周りのママが
「まだ時間あるから頑張って練習しよう」と残りの時間を譲ってみんなで励まし応援してくれました。
声援のおかげで見事上手に出来るようになって終えることが出来ました。
「指先だけに力が入ったり、ななめに押すと折れる可能性がありますが、たとえ折れてもやり続けます」と
救急救命士さんの言葉に神妙な顔になりました。
ママから「以前、職場(福祉系)でやったのと微妙に違うんですが・・・」と質問がありました。
「心肺蘇生法は5年に1度見直される。最近ではあごの固定など変わった」との回答でした。
やはり、スタッフも定期的に講習を受けた方が良いと思いました。
◆人工呼吸法を習う
ちょうど職業体験でソーレに来ていた市内の中学2年生も
一緒に話を聞いたり実習もしました。
子どもは口も小さいので鼻を押さえて口を覆うように息を吹き込む事がポイントだそうです。
うつぶせで呼吸が止まるなどの事故は呼吸法しかやれる事がないそうです。
そして大事なのは普段通りの呼吸をしているかに注意する事。
呼吸している様に見える死戦期【しせんき】呼吸(とぎれとぎれ、口をパクパク顎をしゃくりあげている)は
呼吸できていないという事でふだんの呼吸ではないそうです。
迷ったら必ずやる!ただちに心肺蘇生法(胸骨圧迫とAED)
これが命を救える可能性があがる唯一の事だそうです。
◆AED体験
AEDの使い方、パットの貼り方など詳しく教えて頂きました。
ママたちから質問がたくさん出ました。
・濡れいていたらどこまで拭くの?→心臓の辺りでいいそうです。
・動き出しても(意識が戻った様な感じがする)貼ったままでいいの?→そのままでいいです。また意識がなくなったりする事もあるし、パット取り外しの時間がもったいないから。
◆誤飲について
誤飲は1歳以下と70歳以上に多いそうです。
異物が詰まった時に取り出す方法として3つの方法があるそうです。
①背部殴打法→口を開けて固定し肩甲骨間を掌の根本でたたく。
②腹部つきあげ法→1歳以下と妊婦には不向き
③ハイブリック法→1歳程度の小さい子向き
※誤飲チェッカーを通るものは置かない、トイレットペーパーの芯でも代用できる。
※タバコが最も危険な異物です。
吸っていないタバコ2㎝以上や吸ったたばこやたばこが浸かった水を飲みこんだ場合は一刻も早く病院へ。
それ以外は様子を見て24時間経って平気であれば大丈夫。
※熱性けいれん→明らかに呼吸がとまっていれば心肺蘇生法
※鼻血の時は下を向いて口から出す。(鼻から喉に落ちると気持ち悪くなる事がある)
「何かあったら怖いけど、少しでも知る事が出来て良かった」と皆さん充実した表情でした。
呼吸が止まってそのままだと4分で蘇生率50%だそうです。救急車が到着するまで平均10分という
現実のなか、心肺蘇生をするかしないかで人生が変わりますとのお話を聞き、
私たちスタッフもしっかり救急救命を学び、会得する必要がある事を切実に感じました。
保育士 平塚 千寿加(1)